どうも戌山辰水です。
3月の作品なのに投稿忘れてた。
普段あまり見ない系統。
でもなんか映画観たかったので観てみました。
監督:ギレルモ・デルトロ
主演:ブラッドリー・クーパー(スタントン)
ケイト・ブランシェット(Dr.リリス)
あらすじ
1940年代、主人公のスタントン(以下、スタン)が、見世物小屋の獣人ショーを観た後に責任者のクレムに声をかけられ働く。そこで出会った読心術師のジーナとピートに気に入られたスタンは、仕事を手伝いながら、そのテクニックを身につけていく。才能の兆しが見えたはじめた彼は、一座を離れて活動し人気者になるが、精神科医のDr.リリスと出会い、欲望のままに行動し、歯車が狂い始める。
一昔前の時代観に現代技術が合わさって、埃っぽくありながらも小物や服装とか細かいところまで作り込んでいて豪華に感じました。観る前はちょっと小難しいのかなと思ってましたが、結末がどうなるかが読みやすくて良かった。
冒頭で窓開け極寒モードで父親を凍死させて、一言も喋らずに家ごと燃やすスタン。
家父長制からの抜け出したスタンは、フリークショーと呼ばれる見世物小屋をうろついていました。そこで、ギーク(獣人)が抜け出したのを捕まえると座長に気に入られ働く事に。
ある家の前のいた女性に風呂はないかと尋ね、浸からせてもらうと、股間を触られながらキス、そして関係をもってその女性(ジーナ)のアシスタントになります。
ジーナは、重度のアル中ピートと組んでいました。ある日、下から指示を出すはずが酔い潰れてしまい、仕方なくジーナは幽霊ショーと言われる読心術を披露します。本当に死んだ人と意思疎通をしてるかのように錯覚されるぐらい凄腕でしたが、過去に危ない目にあってから使わないようにしていました。
普段使っている読心術に幽霊ショー、この技の全てを記載したものをピートが持っていました。
そして、ピートが亡くなった時にスタンがそれを手にします。
徐々に才能を開花させ、夢を抱き叶えようとモリーを連れて見世物小屋を後にします。
成功を収めつつも、疲れたり物覚えの良くないモリーを怒り、その姿は既に自分の父親に近づいていたかもしれません。
ある日の公演で、1人の女性客に挑発され読心術を使い、観客を魅了していきます。
そして、その女性は心理学者のDr.リリス。
ここから物語は加速していきます。お金持ちを相手にするDr.リリス、そして故人と対話できると聞き次々に顧客を紹介してもらいます。
他人の心を掌握することに快感を得たスタンの勢いは止まらず、エズラという大金持ちに亡き妻に一目でいいから会わせろという無謀な願いを叶えようとします。
しかし案の定バレて、ここから築いてきたものが一気に崩れ落ちていきます。
信用と共に依頼者を失い、警察にも追われ、モリーにも見捨てられる。全てを失い、酒に溺れたスタンが行き着いたのは、見世物小屋。
そして、その座長に勧められた仕事は、獣人になることだった。
座長の近くには、かつて自分が所属していた見世物小屋の座長クレムが所有していた三つ目のホルマリン漬けの胎児エノクが、そこにいました。
この小道具の意味は、分かりませんが不気味で不安を煽られます。どこから見ても目が合う、どこにいても見てるぞ!とそういった意味もあるのかな?
この作品は、フィルムノワールと言われています。専門用語に詳しくないので、調べました。
ザックリ言うと、暗い雰囲気の映画。
第二次世界大戦後に多く見られた映画ジャンルののことで、悲痛、悲観、退廃、虚無のような雰囲気を持つ犯罪映画のことらしいです。
またノワール作品には多くの共通点があるそうで、それが犯罪や異常心理を描いていること、そして男を破滅される「ファム・ファタール(運命の女、危険な女)」が登場することなど!
確かに全体的に暗い雰囲気でしたし、危険な女Dr.リリスの存在など正にという感じです!
見世物小屋というところからは、グレイテスト・ショーマンを思い出して観てました。
今作のタロットカードの暗示の通り思い止まって、行動を改めていたらもしかしたら、グレイテストショーマンのように希望のある結末を迎えることができたかもしれないですね。
成功してる時こそ、酔い知らず周りにも声を傾け、できるだけ自分自身を客観視しないといけませんね。